生命の樹
心に銘記せよ。
創造力が発散される前、
創造物が創造される前には、
上からの純粋な光がすべてを満たしていた。
そして空虚な空間はなかった。
すなわち真空、空洞や穴などというものはなく、
すべてがその純粋で無限な光に包まれていた。
また、頭や尾といったような部分はなく、
すべては純粋で滑らかで均一な光であった。
それは無限の光と呼ばれる。
そして神の意志により、
世界を創造することを決意され、
創造力を発散した。
神の完璧な偉業と名と呼称を啓示するため、
これが世界の創造のはじまりであった。
その時、神はその真ん中でご自分を凝縮された。
まさに中心点で神は光を凝縮し、
光は中心点のまわりの側面へと遠くに引いた。
そして中心点のまわりに空虚な空間、真空が残された。
そして空虚な点のまわりの凝縮は均一であった。
そのまわりの空間が均一の円になるように。
凝縮の後、そこで、
真空と空間が形成されたのち、
無限の光のまさに真ん中に、ある場所が形成された。
無限の光から一本、上にある神の球体の光から下へまっすぐ引かれた。
それは徐々にその空虚な空間又は真空に伸びていった。
無限の神から引かれたその光は上端で神につながり、
下端は無限の光にはつながっていなかった。
神はその光を下方に伸ばし、その真空に世界全体を発散し、創造し、形作り、そして完成された。
「神がすべてであり、その名がすべて」であった。
神秘的な統一をもったその創造前の光は、
神の御傍にいた天使でさえ、理解するには能力が及ばないものであった。
天使はその無限で神聖な光が神であるとは理解できなかった。
神を理解するたの知性は創造され得なかった。
それは神は遍すると同時にどこにも存せず、無限で、名を持たないからである。
Last Updated (Thursday, 08 April 2010 13:03)