子供達に能力を
現在もっとも急がれることが教育改革です。県庁所在地や地理を暗記することや、その背景を知ることなく誰がパールハーバーを攻撃したのかを知ることについて言っているのではありません。もっと繊細で神秘的な魂に起因する内容を教育することについて言及しているのです。つまりそれは私達の存在目的についての知識です。
説明をさせてください。前世紀で私達が目にしてきたことは、グローバル化の拡大と国家間の相互依存の関係でした。現在の金融危機と経済の低迷は、私達に重大な現実を突きつけています。グローバル時代では我々全人類が結束し一体として危機に立ち向かわない限り、その解決がありえないということです。米国の経済は輸入にあまりにも依存しています。そして中国や露国、そしてOPEC諸国は、欧米に対する輸出に完全に依存しています。
私達はこの相互依存の関係を、あまり好ましく思わないかもしれません。しかしその考えは個人、社会、そして国家における、人間の先天的な利己主義に起因しているだけにすぎません。今日の危機と過去の危機には、大きな違いがあります。それは今日の危機が「現在では、全員が助かるか、誰一人も助からないか」と露骨に告げていることです。
なぜでしょうか? その理由はそれが世界の仕組みであるということです。無生物や生物にかかわらず、宇宙に存在するすべてのものは、相互依存の法則に従っています。 人間環境や生態系においても、各部分はそれを取り巻いている環境に利益があるように働きます。そして、その代わりにその全体系が、その各部分の利益を保証するのです。
自然の中では、集合体の利益と単体の利益は、1つであり同じものです。もしそうではなかったとするなら、あなたはこの記事を読むことさえもできないでしょう。なぜなら、2つの目はお互いに違う場所を見ようとするでしょう。そして、脳は多分その両方の目を無視してしまうでしょう。さらには、あなたは生きてさえもいないでしょう。なぜなら、体内の臓器が生命維持システムとして働かなくなるからです。本来それぞれの臓器は、生物というその全体系の利益(生命維持)のために働きます。そして、生物は各臓器に利益(酸素・栄養分など)を与えて、生命を維持します。
また、人類も1つの美しい完全な生物のようなものです。そしてその生物の中には、各臓器を制御している魂があります。例えば以下のようにです。ロシア・アラブという臓器は燃料とエネルギーを提供し、器用で機敏なアジアという臓器はそのエネルギーを使って品物を生産し、アメリカ・ヨーロッパという臓器はその生産品を利用するのです。このようにして、すべての臓器が調和しながら、お互いに助け合い、生命を維持しているのです。
人生の目的とは、お互いに与え合うことを意味する、相互依存の法則を発見することです。それは、まさに宗教が唱える『自分を愛するように、あなたの隣人を愛しなさい』ということです。しかしその本当の目的とは、人々を盲目に信仰させて言いなりにさせることではなく、自分達の運命を変えることのできる生き方を教えることなのです。
もし子供達が相互依存の法則を知ることができたなら、子供達は能力を持つことになります。そうすれば子供達はただ単に過ちを避けるようになるだけでなく、今とは異なる全く新しい未来をつくれるようになります。それは愛と相互支援と自然についての完全なる理解に基づく未来です。それこそが私達の人生の目的です。自然を理解し、協力しながらその自然の法則に一致する人間社会をつくることです。
Last Updated (Monday, 26 December 2011 08:49)