It’s The End Of The World (As We Know It)
これはあなたが知っているかもしれないREMの素晴しい曲のタイトルです。そうです、it is the end of the world as we know it(それは我々の知る世界の終わり)です。これが意味することはすべてのものが宇宙の塵のなかに消滅することではなく、「私のものは私のもので、あなたのものも私のもの」という時代が終わろうとしていることです。このような考え方は世界中に蔓延しており、特にいわゆる“文明的な”文化圏においてよく見られます。そしてこのような態度が内部破壊を生じさせるのは時間の問題です。内部破壊とは現在の世界危機のことです。
この事態について私達に選択肢はありません。自然は地球上のすべてのものと全人類が互いに繋がっていることを理解することを強要しています。米国の株式市場の下落とその影響は世界中で見られました。様々な海域での魚の乱獲、世界中の穀物の栽培地での干ばつ、様々な国における戦争など、これらすべての出来事の影響は発生した地域に限定されず、むしろ全人類がその変化の圧力を感じるのです。
いくつかの国は世界の変化によって影響されないよう、自国を“封鎖”するような保護主義などの対策をとっています。例えばロシアではワールドワイドウェブの侵略を阻止しようと、インターネット・ゲートウェイ・フィルタの設立に10億ドルを割り当てています。そのようなゲートウェイはすでに中国やシンガポールに設置されています。国々は自国の経済と国民を守る為に必死になって資源に群がろうと試み、やがて国家間の境界が閉鎖されてしまう懸念もあります。
そのような対策に効果はあるのでしょうか? 私達が現在目の当たりにしている世界的変化の隠れた原因を理解したなら、自然が私達に、エゴイズム(利己主義)とは逆のオルトルイズム(利他主義)という、すべてを網羅している唯一の法則に従いながら暮らすことを強制しており、それを防ぐことができるものなど何一つ存在しないと容易に分かることでしょう。世界社会から離れて孤立するようなことをする国家や個人は、世界を一様にする圧力が継続するにつれて、さらなる被害を被ることになるでしょう。一様(等しいもの)にすることの意味とは何でしょうか? その意味は人類という1つの生き物の構成している各部、すなわち各個人が人類の全構造において、そして究極的に自然のすべての中において、どのように行動しなくてはならないのかを理解し始めなくてはならないということです。
コロンビアにある標高が非常に高い山々に暮らす原住民がいます。彼らはコギ族と呼ばれています。彼らはスペイン人のコンキスタドーレスの侵略を高地に逃げることで生き延びました。彼らはそこの環境に調和したとても質素な暮らしを営んでいて外界との接触はほとんどありません。彼らは自分達のことを年上の兄弟(Elder Brothers)と呼び、外界に住む人々を年下の兄弟(Younger Brothers)と呼んでいます。1990年にコギ族は外界の人々と接触を持ちました。その目的とは、私達のみさかいの無い資源の消費、公害、そして自然との調和にたいする無関心が引き起こしている不均衡と地球破壊を警告することでした。
彼らは、自分達が離れた高い山々で暮らしているにもかかわらず、その場所で自然の乱れを“感じ取る”ことができたと指摘しました。年下の兄弟に送られた彼らのメッセージとは、自然との深刻な不均衡が生じており、それが全人類にとって悲惨な結果をもたらすであろうということです。彼らは年下の兄弟に、自然およびお互いの人々と調和して暮らすことを学びなさいと嘆願したのです。以下は彼らが年下の兄弟(私達)に宛てたメーセージの一部です。
年下の兄弟は考える、
「Yes! 私はここにいる! 私は世界をよく知っている。」と
しかしこの知っていることとは、世界を破壊することを学ぶこと、
すべてを破壊すること、
全人類を。
こうした私達の態度がなぜ現在私達が直面している危機を生じさせており、自然がこの態度の継続を許さないのかが分かります。コギ族はこの概念を理解しており、私達もそれを理解するようにならなくてはいけないと訴えているのです。世界は変化しつつあります。そして自然が私達を均衡にもってこようと容赦ない圧力をかけ続けるにしたがって、現在の世界状態が終わりにきます。It is the end of the world as we know it(それは我々の知っているような世界の終わり)ですが、そのあとのサビの歌詞は“and I feel fine(そして気分はよい)”になっています。もし私達が、今起こっている出来事が私達をバランス状態に、および、自分を愛するように他人を愛するようになる状態に至らしてくれているのだと理解できたなら、私達も気分をよくするべきなのです。
Last Updated (Sunday, 24 July 2011 02:12)